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皆さん、何の数字だと思う?
実は2016年度、旅行で出国した日本人数。
そして、JTBが夏休み期間中(7月15日~8月31日)の旅行動向予測をしたところ、
国内と海外を合わせ、1泊以上の旅行に出かける人は前年比0.8%増の7733万人となる見通しで、なかでも海外旅行人数は、前年比3.4%増の273万人と過去2番目に多い数字らしい。
今のところ、とりあえず日本は治安が良い。
(良いほうだよね?)
手荷物から目を離しても、ほとんど盗まれることがないような国でぬくぬく育った我々が、いざ海外に行って万が一犯罪や事故に巻き込まれてしまったら、うまく回避することが出来るだろうか?
外務省は海外で頑張っている方たちのために、ある男に白羽の矢をたてた。
国籍・年齢・本名が全て不明の超一流スナイパー:ゴルゴ13
外務省は漫画『ゴルゴ13』の主人公デューク東郷が、海外に進出する中堅・中小企業向けに安全対策を指南する漫画とマニュアルを盛り込んだ冊子の配布をしている。
【あらすじ】世界各国で在外邦人もテロの標的になっている状況下、外務大臣は在外邦人の安全対策のためにゴルゴ13(デューク東郷)に協力を要請し、ゴルゴ13は最低限必要な安全対策を指南するための任務を開始した。
外務省 海外安全ホームページ|ゴルゴ13の中堅・中小企業向け海外安全対策マニュアル
ゴルゴ13がタイ・メキシコ・ドイツ・トルコ等世界中を飛び回り、ビジネスマンや旅行者に海外での安全対策を指南する内容は大きな反響を呼び、外務省が3月からホームページで掲載しているこれまでのアクセス数は100万件を超えた。
今回13話を一冊にまとめた漫画本を10万部作成し、今後は国際線を扱う空港で配布することも検討されている。
「外務省の役人より、ゴルゴ13が伝えた方が聞いてくれる」
漫画を発案したのは外務省邦人テロ対策室首席事務官の江端康行さん。
制作のきっかけは、昨年7月にバングラデシュの首都ダッカで起きた、中小企業のコンサルタントら日本人7人を含む人質20人が死亡したテロ事件だった。
邦人テロ対策室は「事前に安全情報を伝えることで、救える命があるのではないか?」と中小企業への情報提供の見直しを決めた。
来年で『ゴルゴ13』が連載50周年を迎える。
そこで海外のありとあらゆる危ない局面で、50年間生き延びていた危機管理のプロフェッショナル、ゴルゴ13にお願いしたという、いい意味で外務省らしくない発想を少し見直してしまった。
通常ゴルゴ13への多額の報酬は、スイス銀行に振り込むよう指示されるが、今回の任務に関しても能化正樹領事局長は「会計規則に従ってきちんと振り込んだ」と説明している。
いいぞっ!
「俺の質問だけに答えろ」
酒を飲みに出かけようとする商社マンたちの前に突如現れたG。
「たびレジ(外務省の安全情報配信サービス)の登録は済んでいるのか?」
Gの質問にあれこれ文句を言い出す彼らに、
「俺の質問だけに答えろ」とゴルゴ13節炸裂。
※第二話より
『空港までは遠くて行けないよぉ~』という方のために、計13話を外務省が無料公開してくれている。
第1話 外務省からの依頼
第2話 安全対策は「たびレジ」登録から
第4話 ゴルゴからの依頼(熊本特別篇)
第5話 安全対策は情報収集から
第6話 安全対策はホテルの中でも
第8話 オフィスの安全対策の死角
第9話 厩焚けたり……
第10話 有事に備えて(Gマニュアルの謎)
第11話 不穏な動き
第12話 伏せる、逃げる、隠れる
第13話 エピローグ
一話ごとに能化領事局長の解説動画もある。
努力の甲斐あり好評
全183巻を読破して、絵やセリフを探し出したという江端さん。
文章より漫画の方が頭にすっと入ってくる・ゴルゴ13にサポートを依頼したいなど好評らしい。
冊子を欲しいと思っていたが、自分はあいにく海外に行く予定がないし、これから先もないと思うから我慢して、本当に必要とする人の元へ冊子が届くことを願っている。
相手の言い訳を許さないGの説得力。
優柔不断な自分にはぴったり。
日本国民の安全を祈願して、今日はこれまで。